エモテット (Emotet)は、2014年に最初に発見された、トロイの木馬型のマルウェアです。2020年に大流行し、主にメールを介しフィッシング攻撃の一環として配信されます。一度は収束したかに見えましたが、2021年11月から活動が再開され、2022年3月に入り日本国内でも感染被害が拡大しました。
今回は、そのエモテット(Emotet)の脅威と対策を考えてみます。

エモテットの脅威
エモテットは、メールを介して送信されるスパムメールキャンペーン*を通じて、感染したコンピューターをボットネット**に追加し、感染したシステムから偽造された電子メールを送信することができます。
また、エモテットは、メールを介して送信されるスパムメールキャンペーン*を通じて、感染したコンピューターをボットネット**に追加し、感染したシステムから偽造された電子メールを送信することができます。
さらに、エモテットは、金融機関、企業、政府機関など、様々な種類の組織を標的にし、その攻撃手法は常に進化し続けています。エモテットはまた、他のマルウェア、特にランサムウェアの配信にも使用されており、損害は非常に深刻です。
*スパムメールキャンペーンとは、大量のスパムメールを送信することで、不正なビジネスを行う詐欺師やマルウェア作者、スパムメール配信業者などが顧客を獲得したり、悪意のあるソフトウェアを配信するための手法です。
**ボットネット(Botnet)は、悪意のあるプログラム(ボット)が複数のコンピュータに感染し、それらを遠隔操作で制御することで構築された、大規模な不正ネットワークのことを指します。
エモテットへの対策
アンチウイルス/マルウェア対策ソフトウェア
エモテットは、多くのアンチウイルス/マルウェア対策ソフトウェアによって検出されるため、最新のソフトウェアを使用することが重要です。定期的にソフトウェアをアップデートし、システムを最新の状態に保つことが重要です。
スパムメールのフィルタリング
エモテットは、スパムメールキャンペーンを通じて感染を広げるため、メールフィルタリングソフトウェアを使用してスパムメールをブロックすることが重要です。
ネットワークの監視
エモテットは、感染したシステムから偽造されたメールを送信することができるため、異常なトラフィックが検出されないか、ネットワークトラフィックの監視を強化することが重要です。
メールの添付ファイルやリンク
エモテットは、メールの添付ファイルやリンクを介して感染を広げることがあります。不審なメールや送信元が不明なメールなど、身に覚えのないメールの添付ファイルやリンクを開かないように注意することが重要です。
特に、マイクロソフトワードのマクロを有効にするよう促したり、コンテンツの有効化を促す注記があるようなメールには特に注意が必要です。
従業員の教育
エモテットは、社内ネットワーク内で感染を広げることがあります。従業員に対して、不審なメールや添付ファイル、リンクを開かないように教育し、セキュリティ意識を高めることが重要です。
以上の対策を実施することで、エモテットの脅威からシステムを保護することができます。しかし、エモテットは常に進化し続けており、新たな攻撃手法が現れる可能性があるため、常に最新のセキュリティ情報を収集し、セキュリティ対策を見直すことが重要です。
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